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新入社員育成フォーラム 事前レポート 基調講演「リモートワーク時代における新入社員の職場適応と育成課題」

5/27(木)開催の新入社員育成フォーラムでは、企業における組織適応を研究されている尾形真実哉氏による基調講演を行います。

2021.05.11

※5/27(木)新入社員フォーラムの概要はこちら

■講演概要

本講演では、2020年度の新入社員約500名に実施した調査結果を元に、リモートワーク時代における新入社員の育成について考えていきます。テレワークやオンライン研修が、新入社員の組織適応や人間関係の構築、新入社員自身の成長に及ぼした影響について調査の結果をもとに考察していきます。

■調査の背景にある問題意識

・新型コロナウイルスが、働き方に及ぼした変化
新型コロナウイルスは、我々の生活に多くの変化をもたらしました。もちろん、仕事生活にも大きな変化が生じ、その中でも特に大きな変化が「働き方」の変化だと思います。具体的に言うと、今までの「同じ場所で、みんなで」という働き方から、「バラバラの場所で、1人で」という働き方に変化した点です。この変化は、働き方の根底を覆す、大きな変化だと思います。

・新しい働き方が人材育成に与えた影響
この働き方の変化によって、多くの課題が生じました。その中の1つが人材育成です。今までは、1つの場所に集めて教育したり(Off-JT)、実際に働きながら教える(OJT)ことができました。Off-JTではある程度の共通知識を教授することができ、同期と共に受講できる場は、同期との繋がりや同期意識を醸成する機会にもなっていました。不満を言い合うことでストレスを発散したり、同期と話すことでモチベーションを高めたりする効果もありました。

OJTでは、個人の成長度合いに応じて実際の仕事スキルを個別に教授することができました。OJTは、教える側にとっては何ができていないのかが明確に分かり指導し易く、教えられる側にとっても、失敗や成功から学ぶことができ、学習効果も高いと言えます。さらに、職場の同僚と共に働くことで、先輩社員を観察することから学びを得、多くの同僚から直接教えを請うこともできました。

このような教育方法は、効率的かつ、効果的でもあったと言えますが、それは「同じ場所で、みんなで」という働き方が前提にありました。新型コロナウイルスの出現は、そのような教育方法や教育効果を奪い取ったと言っても良いのではなでしょうか。研修はオンラインで、1人で受講。仕事は1人でテレワーク。今までに経験したことのない事態に直面し、過去の経験やデータがない状況で、将来を担う人材を育てていかなければならなくなりました。

これまでも「新入社員をいかに育成すれば良いのか」という課題は、多くの企業が抱えていたことだと思います。過去の経験やデータがある状況でさえも、その解を導くのは簡単ではありませんが、過去の経験やデータがない中で、その解を導き出すのはより一層困難なものとなります。それゆえ、何を根拠に、どのように育成していけばよいのか。その指針を見出すことが求められているのではないでしょうか。

■本講演で扱う3つの切り口

 コロナ禍の新入社員に実施した調査から得られたデータをもとに、新しい働き方(「バラバラの場所で、1人で」)に適した新入社員の育成方法について考えていきます。具体的には、大きく3つの点について分析していきたいと思います。

1.新入社員の意識の変化
まず1つ目が、今時の新入社員の意識を把握することです。今時の新入社員は、オンライン研修やテレワークについてどのように感じているのでしょうか。教える側が、オンライン研修やテレワークは新入社員にとって好ましくないと思っているだけで、新入社員はオンライン研修やテレワークを望ましいと思っている可能性も十分に考えられます。特に今時の新入社員は、生まれた時からインターネットやSNSが日常生活の一部となっていた世代であり、それに対する抵抗感はそれほどない世代です。コロナ禍のオンライン研修やテレワークに、何の抵抗もなくスムーズに適応している可能性も高いと考えられます。

また、同僚と共に働くことが有意義であるという考えも単なる思い込みかもしれません。今時の新入社員たちは、様々な年代の先輩社員や年齢が離れている上司と、同じ空間で共に働くことを煩わしいと思っている可能性も否定できません。「仕事は、職場でみんなでするものだ」というのは古い考え方であり、刷新すべき過去のものかもしれません。それゆえ、今時の若年世代の意識を理解することにしたいと思います。

2.オンライン研修の成果・課題
2つ目は、オンライン研修でも新入社員の成長を促すことは可能なのかという点です。我々大学教育の現場においても、画面越しの教育は思い通りの教育ができず、もどかしさを感じるばかりで、教育効果が乏しいことを実感しています。しかしながら、それは教えている側(教員)が一方的に感じているだけであり、教えられている側(学生)は、そう感じていない可能性もあると思います。また、オンライン研修だからこそできることもあるかもしれません。そこで、オンライン研修が新入社員の知識やスキルの習得、組織文化の把握などに、どの程度効果を発揮しているのかを検証したいと思います(ここは、具体的な研修の内容や方法については分析できていません)。

3.テレワークによる新入社員育成への影響
最後の3つ目は、テレワークでも新入社員の成長を促すことは可能なのかという点です。先述したように、個人の成長は、職場の同僚との協働を通じて、失敗したり、成功したり、先輩社員を観察したり、多くの先輩社員から教えを請うたり、叱られたりすることで成長していくものだと考えられます。そのような側面が個人の成長を促すことは先行研究などでも検証されており、効果的であると言えますが、テレワークのような働き方でも、同様の成長を促すことはできるかもしれません。

テレワークだからこそ個人の成長に寄与する側面もあるかもしれません。そこで、テレワークが新入社員のパフォーマンスや仕事の知識・スキルの習得、会社への愛着、適応感、離職意思にテレワークがどのような影響を及ぼしているのかを検証したいと思います。

 

 以上3つの点について、2020年度入社の複数企業の社員を対象として実施された質問票調査の結果を分析し、With/Afterコロナの新入社員の意識やその育成について考えていきたいと思います。

フォーラムの詳細および申し込みは以下URLよりご確認ください
https://www.willseed.co.jp/seminar/hrdtokyo210527/

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