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スタッフ日記 ~2つの「うらやましい」~

都立高校生を対象とした起業家教育プログラム『起業・創業ラボ』が実施されました。
関わったウィル・シードスタッフが得た『学びや気づき』をスタッフ日記としてご紹介します。

2020.03.06

『起業創業ラボ』とは、起業・創業学習を通して起業・創業への関心を高め、都立高校生等の起業家精神を醸成するとともに、新しい価値を創り出す力を育成するための取り組みです。
取り組みに共感し手を挙げたウィル・シードスタッフが、高校生のメンターとしてグループワークに参画し約半年間を共にしました。
活動の詳細は、【東京都の教育内容ページ】に随時掲載される予定です。

今回の日記執筆は、新卒入社の加藤大貴。

 

2つの「うらやましい」

起業創業ラボが始まった時、私は参加生徒に対して「うらやましい」という気持ちを抱いた。そして、起業創業ラボが終わった今も「うらやましい」と思っている。単語は同じでも、その中身は全くもって異なっている。ここでは、どのようにその違いが生じたのか紹介しようと思う。

始まった時の「うらやましい」

オリエンテーションでは、起業家の講演を聞いて刺激を受け、目をキラキラと輝かせている生徒の姿や、デザイン思考を体験するワークで想像力を発揮し、次回以降の取り組みを楽しみにしながら会場を後にする生徒の姿があった。私はこうした生徒たちを見て、率直に「うらやましい」と思った。

私は自分が高校生だった7年前を思い返していた。私が高校生の時、この起業創業ラボのようなプログラムは、全くと言っていいほど自分の周りには存在しなかった。土日は補習や模擬試験の繰り返しで、せっかくの「総合的な学習の時間」も、自習時間に姿を変える。そんな高校時代を送った自分にとって、起業家の講演を聞き、発想を広げるクリエイティブなワークを体験できるこの起業創業ラボは、何だかキラキラしたプログラムに映った。

「うらやましい」の変化

グループごとにビジネスアイデアを考える段階になると、どうも同じ「うらやましい」という気持ちではなくなってきた。私が担当していたグループは何度もアイデアを変えることになったからだ。ただでさえ、全員が納得するアイデアを考え出すことは難しい。全員で納得しながらやっとたどり着いた「お土産を試食できるレストラン」という案は、「実際のニーズをイメージしきれていない」というファシリテーターのフィードバックを受けた。生徒たちはどうしてもそのアイデアのニーズを詰めきることができず、新たなアイデアを考え直すという道を選んだ。

起業創業ラボでは、着目するターゲット・取り扱う課題・課題にまつわるターゲットのニーズ・ニーズに応えることで提供する価値について議論を重ねた。どれか1つでも曖昧だと、ファシリテーターから必ず鋭い指摘が入る。指摘をもとに考え直すことによって他の項目とのズレが生じることもあった。ある生徒は、この過程を「壮絶なスクラップアンドビルド」と表現していて、まさにその通りだと思った。そんな光景を目の当たりにした私は、以前のように気軽に「うらやましい」とは思えなくなっていた。

終わった時の「うらやましい」

事業が終わった今、私は生徒たちに改めて「うらやましい」という気持ちを抱いている。なぜなら、生徒たち全員が最後の振り返りの中で、自分なりの学び・気づきを得ていたからである。ある生徒は、発表をリードした別の生徒に対し「こんな同級生がいるなんてすごすぎる」と尊敬の念を伝えていた。普段は寡黙だった彼が、感情の乗った口調で相手に敬意を伝えていた姿が印象的だった。一方で、発表をリードした生徒は振り返りの中で「もっと皆を頼ればさらに良い発表にできた」と言っていた。起業家やファシリテーターから繰り返し伝えられていた仲間の重要性に、彼は自分自身の体験から気づいていたようだった。また別の生徒は、「自分はアイデア出しより、周りの意見を調整する方が得意だと思った」と、自分の強みに気づいていた。「話すのが苦手」「発表するのが苦手」と苦手に目が向きがちだった彼女が、強みに目を向けるようになったという変化を目にすることができ、私は嬉しかった。

重要なのは、これらの学び・気づきが、地道な思考作業を経て最終発表までやりきる中で、生徒たち自身によって導き出されたということだ。学校の勉強や受験勉強の多くは、評点やテストの点数といった結果が明確なため、過程から何かを学ぶ機会に乏しくなりがちだと思う。少なくとも私が高校生の時は、何かを全力でやりきった過程を振り返ることで、何かを学んだ経験が無かった。だからこそ、起業創業ラボのプログラムをやりきる過程で生徒たちが得た学び・気づきというのは、うわべのキラキラとはまた異なる輝きを放っていて、私は「うらやましい」と思った。

ただ「うらやましい」と思うだけでは、やりきった生徒たちに見せる顔がない。やりきった過程から得た学び・気づきを言葉にしているときの、なんとも言えぬ充実した表情を見た私は、「人の成長を支援したい」「こうした表情をもっともっと見てみたい」という気持ちがさらに強くなった。グローバル事業部で扱っているサービスは、人の地道な成長を支援することに向いていると思う。何らかの理由で挑戦することをためらっている人や、学び・気づきを素通りして認識できずにいる人を、この会社のビジネスを通じて支援していきたい、と改めて感じている。

【起業創業ラボ 通年型メニュー】
オリエンテーション
DAY1:未来に起こることを想像する
DAY2:現在のビジネス・業界情報を調べる
DAY3:インタビュー/リサーチをする
DAY4:ビジネスチャンスを発見する
DAY5:ビジネスチャンスを検証する
DAY6:プロトタイプ
DAY7:発表準備をする
最終発表会

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株式会社ウィル・シード

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