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渡航できない海外トレーニーが今すべき準備

新型コロナウィルスの蔓延により、2020年度海外トレーニーが渡航できずに不安な日々を過ごしています。彼ら・彼女らのモチベーション低下を防ぎ、渡航に向けた準備を進めるためには、どのようにしたらよいのでしょうか?

海外トレーニー制度とは、海外の自社拠点やグループ会社に派遣して行うグローバル人材育成です。今まで、400社近い企業の人事の方々と海外トレーニー制度について議論してきました。そして、海外トレーニーとの面談は1,500回を超えます。それらの経験から “海外トレーニーが今やるべきこと”を考えていきます。

海外トレーニー制度の目的とは

2011年から海外トレーニー支援を行ってきましたが、経年で海外トレーニー制度の位置づけに変化が生まれています。「海外赴任=グローバル人材」だった時代から、日本にいても海外とのビジネスが広がっていること、また「経営=グローバル経営」と捉える必要性が高まっていることが背景にはあるようです。そのため、グローバル人材を育成する目的として大きくは以下の3点が挙げられます。

 

  1. 海外赴任要員の育成
  2. 国内外問わず、海外ビジネスに従事できる人材の育成
  3. グローバルリーダー人材の育成

 

3つの中でも、私たちは、海外トレーニー制度の運用に、3の要素を含めることを、おすすめします。階層別研修の一人当たり投資額が数万だとすると、トレーニー派遣は、その何百倍も費用が掛かります。それだけ投資するのであれば、将来国内・国外問わず活躍できるグローバルリーダーとして育成することで、費用対効果を高めることが有効なはずです。また、ポジションパワーもない、期間限定のトレーニーが、海外拠点で現地スタッフを巻き込んで課題解決をする姿を数多く見てきました。そうした経験から、海外トレーニー制度が、グローバルリーダー育成の効果的な手段となりうると確信を持っています。

コロナ禍で海外トレーニーを行う意味

新型コロナウィルスの蔓延により、世界はまさしくVUCA時代を迎えています。過去の成功体験だけでは未来を描くことが難しい時代です。そんな時代に、日本本社よりも小さな組織、事業運営をする海外拠点に関わることで学べることを考えてみます。

 

  • (海外の小さな組織の中で)自分(自拠点)にできることを探す
  • 世界の人々と繋がって課題を見つけ、解決策を探す
  • 世界の動向から未来を予測する
  • 曖昧で予測不可能な状態の中で判断する

 

将来の経営を担うリーダーが学べる要素としては、これ以上の機会は無いとさえ言えます。

海外トレーニーにコロナ禍のトレーニーであることを意識させる

海外トレーニーに選抜され、渡航準備をしていた彼ら・彼女らにしてみると、予定通りに渡航できなかったことは、ショックでもあり不遇と感じている可能性もあります。

一方で、その不遇さにばかり目が行ってしまうことで、いざ渡航したときに、自分が置かれる状況の過酷さやそこで担う役割に意識を向けることができていないケースがほとんどです。将来の経営を担うリーダーとしての成長を期待したい彼ら・彼女らに伝えるべきこと、準備させることはたくさんあるとウィル・シードは考えます。

 

  • 世界における新型コロナウィルスの影響を知る(なぜ、各国の対応に違いがあるのか?)
  • 派遣予定国の新型コロナウィルス状況と自社拠点が直面した壁・対応策を理解する(自分が派遣された際には、何をしたら拠点への貢献になるのか?/自分がこの問題解決に着手するとなったら何からすればいいのか?)
  • トレーニーがスタートしてからの成長のマイルストーンやアクションプランを立てておく(まず、何をしたらいいか?いつまでに何ができるようになっていたらいいか?)
  • 英語力(現地語スキル)を強化する

 

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