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コロナ禍のグローバル人材育成企画(要件定義)

新型コロナウイルスの蔓延により、グローバル人材育成には “海外“での先行経験が重要という常識が揺らぎつつあります。海外派遣研修の実施可否判断と、中止・代替の場合の対応策について考えていきます。コロナ禍のグローバル人材育成はどのようになっていくのでしょうか。

海外研修の中止判断をするうえで、「海外研修の中止はグローバル人材育成の中断ではない」ことを認識しておく必要があります。「海外渡航はいつまでできないのか」、「海外渡航できない状況下で、国内でできることは何か」、担当者の方々から多く聞かれた声をあげてみます。

 

  • 海外渡航できるものならさせたいが、できる/できない場合両方を考えて、施策を2つ準備することは現実的か
  • 海外研修で実現できていた部分の内、どこを、どの程度、国内施策で代替できるのか
  • 具体的にどのような「やり方」で、「どの程度」海外・異文化との接点を作れるのか
  • 改めて自社のグローバル施策の目的やゴールを整理しないと、国内施策でどこまで代替できるのか結論が出ないのではないか

 

まさに、「何をどこから考えていいか分からない」と言う担当者の方々の悲鳴が聞こえてくるようです。ここからは、どのように代替施策を検討していけば良いのかを整理してみたいと思います。

グローバル人材育成の目的に立ち返る

多くの企業はグローバル人材育成施策を複数階層に対して実施しています。

 

  1. 海外(赴任)要員の育成
    何年後かに海外赴任/海外プロジェクトに従事させたい層
  2. 次世代(グローバル)リーダー育成
    視野拡大と共に、ローカルメンバーへのリーダーシップ経験を積ませて、今後、企業のグローバル化に貢献して欲しい層
  3. 若手のグローバルマインドセット
    海外(ビジネス)に早い段階で興味を持ってもらい、必要なスキル獲得に向けて自己研鑽をスタートさせるためのきっかけづくりをさせたい層

 

短期的な事業ニーズから考えると、1.の優先順位が高く、中長期的な経営ニーズから考える2.と3.は必須となります。アフターコロナにおける自社のグローバル化の状況を考慮しつつ、各対象層の優先順位の高さを今一度見直すとよいでしょう。どの対象層は海外研修を代替してまで育成する必要があるのか、一旦中断してもいい対象層はいるのかを検討することをおすすめします。

研修前・後の変化を定義する

コロナ禍でも、継続すべきグローバル人材育成の対象層が決まったら、研修を受ける「前」と「後」でどのような変化が生まれて欲しいのかを考えてみましょう。

<研修前の例>
日本人としか仕事をしたことがない。英語ができないから外国人と仕事できない/したくないと思っている。

<研修後の例>
外国人と仕事をしてみて、自分の実力と課題が分かっている。相手が何人であっても明るく朗らかな場を作れる。

といったように、行動変容を定義できると、海外研修が果たしていた全ての効果を代替できずとも、本当に必要な部分を的確に代替しやすくなります。800名以上のグローバル人材育成に携わってきたウィル・シードが考える「グローバル人材育成―代替してでも、これだけは強化したい日本人の課題」 もご参照ください。

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