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<インタビュー>海外トレーニー延期期間の自己研鑽

新型コロナウイルスの世界的蔓延により、グローバル人材育成について立ち止まる企業が多い中、サントリーはグローバル人材育成を進めてきた企業の一つです。今回はコロナ禍の海外トレーニーが何を感じていたかにフォーカスし、サントリーのトレーニーにインタビューさせてもらいました。

2020.11.16

Key Account Executive
鈴木規悦 氏

2020年3月末まで:サントリーフーズ株式会社 首都圏支社 企画部
2020年4月より:キャリア開発部所属
トレーニー派遣先:SUNTORY PEPSICO BEVERAGE(THAILAND) CO.LTD. Modern Trade Sales

海外渡航が難しく、下がるモチベーション

どう考えても渡航できない状態になり、「これは先がみえない戦いになりそう」と感じました。当時は、会社のキャリア開発部にとっても前例の無い事態であり、海外トレーニーの対応策を考えるのは大変だったと思います。私も何をすれば良いかわからず、だんだん落ち込む4月でした。ただ、行動が早い同期は、すぐに現地のHRや事業本部に連絡をとって、6月~7月までどのように進めていくか、を各々で調整していました。4月下旬、私も「もっと主体的に動かなければ」と思い、タイの駐在員である先輩数名に「迷惑かな」という気持ちがよぎりながらも、相談したのを覚えています。駐在員の先輩たちは現地で好まれるコミュニケーションをレクチャーしてくれたり、現地レポートを共有してくれたり、とても親身に教えてくれました。

テレワーク環境下での海外OJT

元々、キャリア開発部からは業務時間の半分を語学勉強や自己啓発に、もう半分を元部署の業務、もしくは派遣先とのOJTに充てるよう言われていました(派遣先とのOJTはオンラインで行えるトレーニーのみ)。5月頃、現地のHRに「やりたいことリスト」を共有し、「とにかくコミュニケーションをとりたい」と伝え、「こいつはやる気がある」と認めてもらえるように動きました。それから、週イチでミーティングさせてもらえることになりました。ミーティング時に提供できる話題が少なかったため、日本の自動販売機の事例を集め、説明することにしました。しかし、現地社員にはあまりピンとこない内容だったようで「タイの市場には合わない」「日本だからできる」というコメントが多かったです。それでも、こちらの気持ち(やる気)を汲み取ってくれたのか、現地のデータ分析を任せてもらえることになりました。私なりに分析して、結果を伝えたところ、「これまでになかった視点で、有意義な分析だ」ととても喜んでもらうことができました。それから、仕事をいろいろと任せてもらえるようになり、ありがたいことに最終的には、全体業務の7~8割がタイのリモート業務になっていたと思います。6月以降はタイの仕事で忙しくなっていったと記憶しています。

オンラインにおけるコミュニケーションの難しさ

7月から8月にかけて、モチベーションが下がる時期がありました。なぜかと言うと、オンラインで現地の方々とのやり取りが多くなり、噛み合わないと感じることも増えてきたからです。オンラインだから、第二言語だから、会ったことないから、と理由はいろいろあると思います。タイの文化には「納期」という概念が薄い、会議などをぎりぎりまで日程調整しないなど、日本と違うところも多くありました。私自身、驚きと戸惑いがあり、「難しいな」と感じています。だから、これから現地に渡航し、これまで噛み合わなかったところが噛み合っていくと良いなと思います。(※9月23日のインタビュー時点ではタイへの渡航後・2週間の隔離期間中となります)

待機時間を活用した語学勉強

語学においては、ウィル・シードの「Deep End Discussion(以下、DED)」リンク:https://www.willseed.co.jp/column/202005-5/(※1)がとてもタフで、「良い筋トレ」になりました。DEDのセッション前から時間をかけて準備し、ネイティブの方々に、自分の意見を表明する。そのためには、明確な根拠が必要。DEDは、トレーニーのスタート前から、その難しさを体感する経験になりました。これまでも英語でプレゼンや話をさせてもらう経験はありましたが、その時は、私が英語初心者という前提で話を聞いてもらっていたので、対等な立場で話して、突っ込まれる経験はDEDが初めてでした。この経験が起点となって、英語やディスカッションの基礎力が足りない、と強く思えました。「きちんと準備をして臨みましょう」と事前告知があり、プレッシャーも大きかったです。当日に何を言われるかわからない、というプレッシャーもありました。「とにかく喋らないといけない」「喋ることが価値」というマインドセットを半年かけて作り上げることができたと思います。DEDがよいきっかけとなって、5~8月は英語の勉強に本腰を入れることができました。VERSANTも58から64に伸ばすことができました。

(※1)「Deep End Discussion」とは多国籍の外国人とビジネストピックについてDiscussionし、外国人や日本人のアセッサーからフィードバックを受けるプログラム。詳しくはコチラをご覧ください。

グローバルビジネスの基礎素養醸成に繋がったエピソードノート

エピソードノート(※2)は印象に残っています。元々、文章を書いたりするのは好きでした。ただ、エピソードノートでは普段考えることが無い課題を与えてもらい、いつも使わない頭を使っていたと思います。ビジネス、政治、宗教、インフラなどファンダメンタルなことを考える力を今までは持っていませんでした。「タイで●●というアプリが流行っている」という事象の根底にはどのような考えがあるのか。政治、宗教、インフラ、気候、文化などがどのように影響をしているのか、翻って、「自分たちのビジネス背景にあるその国特性を考える」という発想が湧くようになったと思います。特に週2回エピソードノートを書いていたことは大きかったです。また、(自分の投稿に対する)外国人からのフィードバックは想定していない内容が多く、驚かされました。同じテーマで(他のトレーナーが掲載した)他国の投稿を読むことも面白かったです。

(※2)「エピソードノート」とはトレーニーが異文化や海外の最新ビジネスを集めるエピソード集。探索の問いやテーマに沿って、派遣先の出来事・発見を写真とコメントで残していくことで、日々の経験が「学びの種」として蓄積される。

現地だからこそ学びたいこと

半年間の待機期間は明確なアサインが無く、私にとっては貴重な機会となりました。その中で、自分なりにプレゼンスを発揮し、何とか仕事をもらう力は養われたと思います。ただ、「現場を見たい」という気持ちは半年間ずっとありました。「自分は現場を見ないで何を偉そうなこと言っているのだろう」という気持ちもずっとあったからです。これからは自分が携わる仕事が現場でどうなっているかを実際に見てみたいと思います。

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