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「グローバル人材育成」の最前線  ~“海外派遣型”モデルの効果とは~

新型コロナウイルスで海外渡航がしづらかったこの3年間でグローバル人材育成にはどのような変化があったのでしょうか。また、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが2023年5月から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられたことにより、どのような動きがみられていくのでしょうか。年間200社以上の企業人事とコミュニケーションをとるウィル・シードが感じる機微・潮流をお伝えします。

英語基礎力はあってもビジネスでパフォームしない理由

日本語ができるから仕事ができるわけではないのと同様に、英語の基礎スキルがあるから英語で仕事ができるわけではありません。ウィル・シードは海外トレーニーを10年以上にわたり見てきましたが、英語ができることと、英語でビジネスができることには様々なギャップがあるように感じます。

・自分の言いたいことを英語にすれば伝わると勘違いしてしまう

例えば、「会社としての方針に基づいて〇〇をやることになりました」をそのまま英語にして伝えても、異文化の人にしてみると、「なぜ、その方針が正しいのか、それで売り上げは本当に上がるのか」「それによって自分にとってはどんな良いことがあるのか」まで伝えなければ納得はしてくれません。

・相手と約束をすれば、相手がその通りに動いてくれるものだと勘違いしてしまう

例えば、「何時までに仕上げられそうですか?」と尋ねて、相手から「今日の17時にはできます」との回答を得たとします。きちんと英語で約束はできています。そして、多くの日本人はそのまま17時になるのを待ちます。しかし全ての国でこの約束が守られて、17時に仕上がるかと言うと、そんなことはありません。

・日本と同じような規制やビジネス構造だと勘違いしてしまう

例えば有給ばかりをとって、なかなかプロジェクトを進められない現地スタッフに「プロジェクトの進捗に影響が出ない範囲で休暇をとるように」と注意をしたとします。その英語は伝わったものの、「有休をとることを禁じられた!」と訴えられる、ということも起こり得ます。

・消費者ニーズは日本人とそんなに変わらないと勘違いしてしまう

「Facebookを若者は使わない」。この感覚を他の国に持ち込むと、マーケットを読み誤るリスクがあります。Facebookを企業の顔(メインページ)としてビジネスを進めるアジアの国は多くあるからです。他にも、日本では消費者からのクレームを防ぐために、少しでもパッケージがつぶれた商品は破棄してしまいますが、同じことを他国でもしてしまうと「地球環境に配慮がない企業だ!」という悪名がつくこともあります。

今や経済圏はグローバルに広がっていて、あらゆるモノゴトがあっという間に世界のトレンドになる時代です。そのため、日本でも世界の国々でも同じように展開できると勘違いしやすい環境とも言えます。英語でビジネスができるということは、相手の背景にある商習慣や考え方に基づいて「伝達・議論・交渉・合意できる」ということです。いろいろな考え方や価値観、商習慣、規制があることを認識し、どのようなことが起きる可能性があるかを幅広く推測し、様々なケースに対処する方法を考えておく、それがグローバルでビジネスを進めていく上では重要です。そして、これらのスキルを身につけるためには、OJT/OFF-JT問わず実践的な機会が効果的です。

実践力強化方法で盛り込みたい要素

実践力強化方法のポイントは以下の3つです。

  1. リアルなビジネスの場を体験すること
  2. 様々なことが起こりうる環境の中で行うこと
  3. 本人にとってなるべく不慣れな環境の中で行うこと

上記した通り、異文化の人と働く上では、いろいろな考え方や価値観、商習慣、規制があることを認識し、どのようなことが起きる可能性があるかを推測し、様々なケースに対処する方法を考えておくことが重要です。自分にとって未体験領域の経験を増やしておくこと(=越境しておくこと)が将来、グローバルビジネスで起きる出来事への準備になるのです。

実践力強化としての「海外越境赴任研修」

この考え方に基づき、ウィル・シードは、2023年「海外越境赴任研修」をリリースしました。「異文化との出会い」「異業種×異組織」「成果コミット」を通じて実践力を強化し、真にグローバルビジネスでパフォームするとは何かを実感してもらうプログラムになっています。

・異文化との出会い

ベトナムの地で、グローバルビジネスの変化とスピードを体験し、日本にはない文化・価値観・商習慣への適応に向けてトレーニングをしてもらいます。ローカルメンバーと働くことで、ミーティングの過ごし方、依頼の仕方、交渉の仕方などをリアルに体験します。実際に日本を離れ海外に出向くことで、業務に限らず生活の中でも様々な人に出会い、時に、様々なトラブルや不条理に出会い、自分が将来直面するであろうチャンスやリスクを予測する力を高めていくことができます。

・異業種×異組織

異業種環境の中で、既存の思考・行動パターンを取り払う経験を通じて、解決の糸口を自分で見つけることができれば、今後、背景の異なる様々な人と、日本とは特性の異なるマーケットに向けて仕事をする際も、自分・自社・日本の拘りをわきに置いて、目の前のマーケットにおける「あるべき姿」に向けて仕事を進められるようになるはずです。

・成果へのコミット

派遣先の一員として、リアル課題に取り組みます。組織の一員が故に、ローカルメンバーとの一体感や責任感を持って取り組み、自身で考えて決断・行動し、成果に向けて120%の力を出し切る経験です。成果にコミットしているからこそ、時に意見がかみ合わず合意できなかったり、衝突したりしながら、達成感を共に味わうこともあります。英語が通じる・通じないを超えた、真のグローバルビジネス体験となるはずです。

次回は、実際にプログラム体験をした2名の体験記をお伝えします。

 

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