case21トップブランドを目指す
“Kao”の
新しい
キャリア研修への挑戦

花王株式会社Kao Corporation

インタビュー風景

人材の教育により力を入れる
「智創部」の存在

ーまず、一般的には聞き慣れない「智創部」という部署名ですが、込められた想いや設立の意図を教えていただけますか。

星野:当社で最も重要な資産である人材の活性化を強化するために、教育、研修、カウンセリングなどの機能をまとめて「智創部」という形で発足しました。叡智という言葉がありますが、社員一人ひとりがこの叡智を発揮・集結して、組織的な創造革新を生み出すという意味が込められています。

智創部の役割は大きく分けて3つあります。1つ目は総合的な研修プログラムを充実させること。2つ目は自ら学ぶ風土の醸成と社外との知見の交流、融合の場作りをすること。3つ目は社員一人ひとりが能力を発揮してイキイキと働くためのカウンセリング機能の充実です。

インタビュー風景
花王株式会社
人財開発部門 智創部
鈴木 準 氏

―入社後の3年間を初期教育と位置づけていると聞きました。

鈴木:当社では、一つの業務に対して専門性を築く期間を3年間と捉えており、社内ローテーションを3年目途で計画しています。入社3年目では「自ら学ぶ、自立する」ことを主眼におき、会社からのインプットだけではなく、学んだことを自発的にアウトプットすること、視野を広げることを目指し、各部門と協働で成果を生み出せる人材の育成を目的とした節目の研修を設けています。

受講者により良い研修を
届けるための葛藤と挑戦

―この時期に、研修プログラムを見直したことには、どのような背景があったのでしょうか?

鈴木:一番の理由は受講者へのインプットの質を高めたかったということです。この研修では視野を広げることを一つの目的としていますが、世の中の変化がとても速くなっており、自社のリソースだけで伝えるだけではなく、もっと外部の力を使って研修効果を高めたかったのです。

星野:今までやってきたことを変えるというのは難しい判断でしたが、受講者の目線になった時、世の中の変化を伝えたいのに、社内で伝えるだけで本当に良いのか、と考えました。そして変えるのであれば、一番良いもの、変化が激しい中で最先端のものに取り組むというのが、挑戦者としての花王の基本スタンスです。今回も一番進んでいるものを取り入れようと考え、社外に力を求めました。

鈴木:実はこれまでのプログラムも社内では評価が高かったため、当初、プログラムはそのままでファシリテーターとして外部の方を巻き込もうと考えていました。ただ、(外部と)協働してプログラムを見直していく中で、「そういう目的であればこういったプログラムにしたほうが良いのではないか」、「こういうツールを使うのもありではないか」とアイデアが広がり、それが魅力的かつ納得感も高かったため、路線を変更してプログラム自体も作り変えることにしました。その根本には、受講者のためにより良い研修を届けたいという想いがありました。

全国の拠点をリモートでつないだ研修実施には、多くの葛藤や挑戦があったのではないでしょうか?

鈴木:もちろん葛藤や、リモートでこの規模の研修ができるのかという不安もありました。しかし、「学びの機会を減らしたくない」「この状況でもできることがあるはず」と前向きに捉え直しました。経営層からも「コロナ禍で色々と変更を余儀なくされているが、ピンチをチャンスと捉えて、変化を恐れずに取り組んでほしい」という明確なメッセージがあり、覚悟が決まったところもあります。

そこから関係者にも話をしやすくなりました。膨大な調整や工夫はありましたが、会社としてピンチをチャンスに変えるという方向性で一致していたのでやりやすかったです。一方で、リモートでの研修をしたことがない、ノウハウがない中でクオリティを落とさずに、社員のためになる研修が本当に提供できるのかという不安は最後まで抱えていました。

星野:新型コロナ・ウィルスの感染状況に応じて、色々な行動指針を危機管理処置という形で、全社・全グループに共有しています。その中に、集合研修はできなくてもリモートで行う方針もありました。私達はそれぞれの研修をどのように実現するかに知恵を絞り、様々な関係者がそれに従って協力してくれました。各部署でも通信環境の整備や日程調整などで大変だったと思いますが、同じ目的に向けて役目を果たすことができていたと思います。

異なる職種・幅広い年齢を混ぜあわせて
研修を設計

―職種や年齢層が違う方々に対して同じプログラムを実施されていますが、どのような狙いがあるのでしょうか?

鈴木:私達は職種の違う人と受講することで、多様性とそこから生まれる新しいアウトプットに期待しており、あえて混ぜて実施しています。やはり同じ職種だけですと議論はしやすいですが、立場や年齢も違う人が混ざることで、今までにない気づきや刺激を得られると考えています。

―受講者はどう感じているのでしょうか?

鈴木:異なる職種の方と一緒に議論を重ねることで、新たな気づきが得られたという声はあります。例えば、生産部門配属の社員は、日々、「安全第一」で活動をしておりますので保守的な傾向になりやすい一方、研究職は新しい分野の発見や探求など、そもそも視点が違ったりします。もちろん、不満の声もありました。学歴も高卒から博士卒と様々で、どうしても表現力の差があったりして、そのレベル感の不一致はありました。

しかし、私達としては多様性を実感する意味があると考えています。研修という同じ空間で、できる人ができない人を補うようにするなど、助け合うようにすれば問題ないと考えて、リモートになってもこれまでのスタイルを貫きました。

ー受講者の様子から、部署・部門を超えたリスペクトの姿勢を感じました

星野:企業理念である花王ウェイを実現するために、多様な部門、職種の人達が各々の役目を理解し、尊敬しあい、協力することが重要です。それが花王グループの総合的な力につながります。当社では、部門同士をリスペクトしあう意識が高く、それが当社の魅力でもあります。

花王株式会社 人財開発部門 智創部 教育企画担当 部長 星野 匡秀 氏
花王株式会社
人財開発部門 智創部 教育企画担当 部長
星野 匡秀 氏

研修でも各部門のことを理解しあうためには、混ぜたほうがいいという考えです。研修では一人ひとりのキャリアを同期と話し合いますが、自分のキャリアについて語るだけじゃなく、全グループのことを考えてもらうという良い機会にもなっています。そういうものが積み重なるとお互いの部門の理解やリスペクトにつながって、立場や考えが異なるものを調整する時にそれが活かせると考えています。

“ファーストペンギン”を体現する
智創部としての覚悟

―最後に、今回の挑戦で得られた気づきや、これから更なる高みを目指して考えていることはありますか?

鈴木:経営層から“ファーストペンギン”になろうというメッセージが出ています。私個人としては今回の研修を通して、置かれた状況下で最善を尽くすためにチャレンジすることを学びました。コロナの影響で従来の研修運営が通じなくなりましたが、諦めることなく、今の状況だからできるチャンスを捜す姿勢が大事だとも考えています。

智創部としては、社員にどんどん挑戦してもらいたいし、そのためには自ら学んでほしいと考えています。智創部が率先して、社員発信の学びやチャレンジを促せる機会、風土、環境を作っていきたいと思っています。

星野:当社は創業から130年を迎え、今後も人材育成を長くつないでいきたいと考えています。そのためにも、守るべき企業理念は継続しながら、変えるべきところは柔軟に変えていきたい。中途半端に変えるだけでは体現できないので、そういう意味ではファーストペンギンというメッセージに象徴されるように、新しい分野にチャレンジしなければなりません。

これまでの成功体験に囚われて変化を拒絶していると、淘汰されてしまうという強い危機感があります。社員それぞれの役割や立場でいかに行動へつなげるかが重要で、それに必要な社員の意識改革や教育の場を提供していくことが私達の役割だと思っています。

インタビュー風景

グローバルな視点で、トップになろうとチャレンジされている会社の熱を感じるインタビューでした。各部署が各々の役目を理解し、高いプロフェッショナル意識を持つと同時に、他部門への尊敬や信頼を忘れない。この文化を根づかせ続けるために、3年目で実施する本研修の重要性が伝わります。そして、この文化や考えの真ん中には「花王ウェイ」と「挑戦する姿勢」があることを、お二方のインタビューから強く感じました。

花王

トップブランドを目指す“Kao”の
新しいキャリア研修への挑戦

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CASE20東京海上日動火災保険

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CASE19バンダイナムコアミューズメント

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人材育成を止めないために
舵をきった
「新入社員研修オンライン化」

CASE18住友商事

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CASE17日本航空

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CASE05三重大学・鈴鹿医療科学大学

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