CASE24変化の激しいIT業界
未来を見据えた
グローバル人材育成

伊藤忠テクノソリューションズ
株式会社ITOCHU Techno-Solutions Corporation

インタビュー風景

今後さらにグローバル化が進んでいくビジネス環境において、「どのようにグローバル人材を育成していくか」は、多くの企業にとって将来、決して避けては通れないテーマとなっています。伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称CTC)では、近年ASEAN拠点に注力しながらグローバルビジネスの更なる拡大を目指しています。その中でも経営管理・IR部では現地に駐在しコーポレート部門を統括する人材を育成するため、部門としてオンライン形式でのグローバル人材育成に取り組まれました。実施の背景を聞かせてもらうべく、経営管理・IR部(職能部門)の種田氏にウィル・シードの藤森がインタビューを行いました。

CTCを取り巻くグローバル化

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 経営管理・IR部 企画統括課 種田 恵子 氏
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
経営管理・IR部 企画統括課
種田 恵子 氏

ーIT業界と御社で起きているグローバル化について教えてください。

種田:近年のITテクノロジーは急速な進展を遂げています。そのため、移り変わりの激しいIT技術に関してアンテナを張ることが重要です。例えばシリコンバレーにある拠点は情報収集の中心として、エンジニアがアメリカやヨーロッパで開催している技術サミットなどに出張して、最新動向を収集しています。変化に取り残されると先を越されてしまうかもしれません。CTCは会社名の略称ですが、Challenging Tomorrow’s Changesの頭文字をとって、「CTC:明日の変革に挑戦する」というスローガンでもあります。常に最新の変化を捉えていこうというコーポレートメッセージです。CTCのグローバル化は10年前くらいから本格的に取り組んできました。2019年のインドネシア企業買収をもってマレーシア、シンガポール、タイを含むASEANでのSI体制網が完成し、現地でのビジネス拡大を着実に進めています。

ー経営管理・IR部(職能部門)がグローバル化を急ぐ理由はどのようなものでしょうか?

種田:職能部門のグローバル人材育成のきっかけは、10年前に海外初となる支店をシンガポールに新設したことです。拠点立ち上げのために、経理や英語に長けている人に赴任してもらいました。その後すぐにマレーシアや他の拠点が立て続けに作られ、更に人を海外へ派遣する必要が生じました。その頃がグローバル人材育成のスタートになっています。シンガポール支店ができるまでは特段、部門主導での育成施策はありませんでした。

職能部門から各拠点に派遣される赴任者は1~2名程度で、責任重大なポジションです。赴任者は日本で海外拠点の支援をしている部署(グローバルビジネス部)と連携をとりながら、経営状況について考えます。メインは決算と経理関係ですが、人事、駐在員の総務、さらには雑務も含めたコーポレート部門全般のすべてを担うからです。

このため、そもそも派遣できる人が限られています。最初は職能部門の管理職に駐在しても、「次の赴任者をどうするか?」となったときに、管理職の候補者がなかなかいません。3年後、5年後に帰任した後も、毎回「次は誰にする?」というやり取りが繰り返されており、職能部門の中でグローバル人材を増やさなくてはいけないという課題がありました。

実際のグローバル業務では語学に加え、
マインド面の強化が重要になる

ーこれまでは海外派遣型で実施されていましたが、どのような理由で今回の研修を導入されたのでしょうか?

種田:元々、グローバル人材育成の実践的な内容については各部門に委ねられています。職能部門のグローバル教育として、以前は、シンガポールやマレーシアに3ヶ月滞在し、語学学校に通うプログラムを実施していました。しかし、新型コロナウイルスの世界的蔓延で実施が難しくなりました。それでも、部門としてグローバル教育を止めるわけにはいきません。語学力の向上を目的とした英語研修は、人事が全社向けに実施している公募型研修がありましたので、職能部門ではマインド面を鍛える研修を実施していくことになりました。この背景として、特に役員には海外経験のある人が多く、マインド面の重要性が認識されているからだと思います。「語学力は自分でどうとでも向上できるが、マインドや異文化理解力はなかなか自分で醸成することが難しいので、むしろそういう研修を見つけるように」と言われました。もちろん、究極的には現地に住むことで、マインド面の能力は育つものだと思います。しかし、コロナ禍ではその経験もできませんので、少しでも似た体験ができるものを探していました。今回のプログラムであれば、ビジネスに必要なマインド面は鍛えられると思い導入しました。

ーオンライン研修に参加した方からの反応はいかがでしたか?

種田:今回の研修はどちらかというと、今後派遣する候補者を広げていくためのプログラム内容だと思っていましたので、若手・中堅層から募りました。実施してみて、若手層、中堅層それぞれに違う効果が得られたと感じていますし、社内でも話題になりました。(注1)若手社員に関しては、「語学力を向上させていきたい、ビジネススキルを身に付けていきたい」という能力開発の意欲に対する反応が多かったです。(注2)一方で、中堅社員の反応では日常業務に対する意識や姿勢の変化をあげる人が多かった印象です。たとえ今後グローバルビジネスに携わる機会がなかったとしても、業務の捉え方に対する変化という意味で良い機会になったのではないかと感じています。

また、両者に共通する部分では、「ここまで実践的な内容だったのか!」という反応がありました。もちろん、実際に現地で生活する上でのノウハウ、トラブルへの対処方法など生活ベースのことはさすがに体験できません。しかし、参加者からは「これだけタフな研修であれば、事前に教えてほしかった」と言われたこともあります(笑)。他事業グループが研修に興味を示すこともありましたので、今後、研修参加者のBefore/Afterを広めていきたいと思っています。

インタビュー風景

職能部門からグローバル人材育成の
ムードを広げていきたい

ー今後グローバル人材育成について、どのようにしていきたいと考えていますか?

種田:グローバル教育をより推進していきたい個人的な想いに次の2点があります。1点目は会社がグローバル展開しているので、全社でグローバル人材育成のムードを高めていきたいと思うからです。全社のグローバル人材を網羅的に管理している部署はありませんが、各部署が各々で必要なグローバル人材育成施策を行っています。だから、全社としてグローバル人材育成に対する意識を持つことは大事です。一方で、部署の規模や業務内容によってはグローバル人材育成の優先順位が下がることもあります。これは2点目の、グローバルビジネスに関わりたい人へ機会を提供したいという考えに繋がります。今回の研修を他事業グループにも紹介したところ、特定の事業グループのみ応募があった状況です。また、「自分が海外に駐在したいと言ったとしても、そのようなキャリアパスがない」という意見を聞いたことがあります。それであれば、グローバルビジネス部に「こういう研修を受けたことがある人材がいます」と伝えて、その人のキャリアパスを広げていける可能性もあるのではないかと強く思いました。

職能部門に配属される人は年2、3名程おり、配属当初はグローバル業務に興味がある人、モチベーションの高い人も多いです。しかし、以前は定期的なグローバル教育がなかったため、グローバル業務や海外赴任へのモチベーションも途中で下がってしまっていました。ですから、グローバルへの関心がある社員たちにグローバル教育を提供し、海外に駐在したい人向けのキャリアパスを少しでも作っていければ良いなと思っています。まだまだできていないことも多いですが、少しずつ会社内でもグローバルに関心を持てるムードを広げて行けたら良いなと、今は思っています。

ー本日は貴重なお時間を頂きましてありがとうございました。

(注1)(注2)実際の研修参加者のインタビューは別途掲載しております。
若手社員のインタビューはこちら
中堅社員のインタビューはこちら

インタビュー風景

加速するグローバル化の中でどのように人材育成を進めていくべきか?グローバルで活躍できる駐在員の育成という差し迫った課題はありつつも、未来を見据えて全社にグローバル教育を広めていこうとしている種田氏の想いが伝わるインタビューでした。

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